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【歯科医監修】子どもの歯の後ろに歯が生えるのは異常?焦る親御さんへ原因と受診の目安を解説

「乳歯の後ろから永久歯が!」これってよくあること?(二重歯列とは)

 

乳歯がまだ抜けていないのに、その後ろから永久歯が生えてくる状態を「二重歯列」と呼びます。
歯が前後に重なって生えるため、一見すると異常な病気のように感じるかもしれません。
しかし、お子様の成長過程において、実は決して珍しいことではないのです。
多くの親御さんが同じような経験をしており、適切な対応で歯並びは改善できます。

 

二重歯列に関する基本情報

詳細な内容

専門的な名称

二重歯列(にじゅうしれつ)

見た目の特徴

乳歯の内側(舌側)や外側に永久歯が重なって生えている

起こりやすい場所

特に下の前歯(下顎切歯)によく見られる

発生しやすい時期

5歳から8歳頃の、歯の生え変わり時期(混合歯列期)

一般的な症状

痛みがないケースもあれば、歯茎が腫れるケースもある

 

 

今すぐ歯医者に行くべき?様子見と受診の具体的な目安

「すぐに病院へ駆け込むべきか、しばらく放置しても良いのか」と迷われる親御さんは多いでしょう。
自己判断で放置してしまうと、後々大きなトラブルにつながる恐れがあります。
ここでは、ご自宅で様子を見ても良いケースと、早急な受診が必要なケースの基準を明確にします。

様子を見ても大丈夫なケース(自然に抜けるのを待つ場合)

数週間から1ヶ月程度であれば、ご自宅で経過観察をしても問題ない場合があります。
ただし、以下の条件をすべて満たしているか、慎重に確認することが大切です。

様子見が可能な条件チェックリスト

確認のポイント

乳歯がグラグラしているか

指で軽く触ると、前後左右に大きく動く

痛みを伴っていないか

食事中や歯磨きの際に、お子様が痛がらない

歯茎の腫れや出血がないか

周囲の歯茎が赤く腫れたり、血が出たりしていない

永久歯が見え始めたばかりか

永久歯の頭がほんの少しだけ顔を出している状態

お子様本人が気にしていないか

舌で触りすぎたり、気にして泣いたりしていない

様子見をする期間は、長くても「1ヶ月」をリミットとして設定してください。
1ヶ月経過しても乳歯が抜けない場合は、歯科医院へご相談をお願いします。

 

痛がる・グラグラしない等、早急な受診をおすすめする危険なサイン

一方で、決して放置してはいけない危険なサインも存在します。
以下の項目に一つでも当てはまる場合は、様子を見ずに早急な受診をおすすめします。

すぐに受診すべき危険サイン

放置した場合のリスク

乳歯が全く動かない

永久歯が正しい位置に移動できず、歯並びが大きく乱れる

永久歯が大きく成長している

完全に間違った位置で固定されてしまう可能性が高い

強い痛みや歯茎の腫れがある

歯肉炎や細菌感染を引き起こしている恐れがある

食事がうまく噛めない

消化不良や、顎の成長発育への悪影響につながる

他の歯も二重に生えている

お口全体のスペースが決定的に不足しているサイン

 

 

なぜ?乳歯が抜ける前に永久歯が後ろから生える原因

 

二重歯列には、現代の子どもを取り巻く環境や習慣が深く関わっています。
根本的な原因を知ることで、今後の予防や治療に対する理解が深まるでしょう。
主な原因は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

 

二重歯列を引き起こす主な原因

原因のメカニズムと詳細

1. 顎の成長不足と歯のサイズ

現代の子どもは柔らかい食事の影響で、顎が十分に発達しない傾向にあります。顎が小さい一方で永久歯のサイズは大きいため、並ぶスペースがなくなり、後ろから押し出されるように生えてしまいます。

2. 口腔習癖(悪い癖)

口呼吸、舌で前歯を押す癖(低位舌)、指しゃぶりなどの日常的な悪習癖です。これらは口周りの筋肉バランスを崩し、顎の正常な成長を強く阻害します。

3. 乳歯の残存メカニズム異常

通常、永久歯が成長すると乳歯の根が吸収されて抜けます。しかし、永久歯の生える方向がずれていると、乳歯の根が吸収されず、そのまま居座ってしまうのです。

 

 

将来の歯並びへの影響と放置するリスク

二重歯列を放置すると、お口の中だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼします。
将来的に大掛かりな矯正治療が必要になり、費用や期間の負担が増大するかもしれません。
問題が小さいうちに確実に対処することが、お子様のためになります。

 

放置することで生じる重大なリスク

リスクの具体的な内容

虫歯・歯周病の激増

歯が重なり合っている部分は歯ブラシが届かず、汚れが溜まり放題になります。若くして深刻な虫歯や歯肉炎に悩まされるケースは少なくありません。

噛み合わせの悪化

正しく噛み合わないことで、顎の関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす恐れがあります。

発音への悪影響

舌の動きが制限され、サ行やタ行などの発音が不明瞭になる(舌足らずになる)ことがあります。

心理的なコンプレックス

見た目の悪さから、人前で笑うことをためらったり、引っ込み思案な性格になったりする可能性があります。

本格矯正の難易度上昇

大人になってから矯正治療を始めると、健康な永久歯を何本も抜歯しなければならないケースが増えます。

 

 

歯医者で行う治療法と親ができる子どもへのサポート

いざ歯医者へ行くとなると、どのような治療をされるのか不安になりますよね。
歯科医院では、お子様の状態に合わせて最適なアプローチを選択します。
治療前に「これから何をするのか」をお子様へ優しく伝える「プレパレーション(心の準備)」も大切です。
親御さんの落ち着いた態度が、お子様の恐怖心を和らげる一番の薬になりますよ。

 

乳歯の抜歯について(痛みや処置のタイミング)

「抜歯は痛いのではないか」と心配されるご家族は非常に多いです。
しかし、小児歯科ではお子様の負担を最小限に抑える工夫を徹底しています。
表面麻酔(塗る麻酔)を使用するため、注射の痛みもほとんど感じません。
処置自体も数分で完了し、術後の痛みもすぐに治まります。

抜歯に関する親御さんのお悩み

専門医からの回答

自宅で無理やり抜いていい?

絶対におやめください。歯の根が折れて残ったり、細菌感染を起こしたりする危険性があります。

抜歯後、永久歯は動く?

乳歯の障害物がなくなれば、舌の力などで自然に正しい位置へ移動することが多いです。

抜歯だけで本当に治るの?

スペースが十分にある場合は抜歯だけで解決しますが、顎が小さい場合は矯正治療の併用が必要です。

 

【かどおか歯科医院 角岡院長からのコメント】
「かどおか歯科医院では『家族を通わせたいと思える歯科医院』を理念に掲げています。
抜歯の際も、お子様のペースに合わせて優しく声をかけながら進めます。
決して無理やり押さえつけて治療するようなことはありませんので、ご安心くださいね。」

 

早期介入(小児矯正)で将来の負担を大きく減らす

もし顎のスペース不足が原因であれば、「小児矯正(第一期治療)」が非常に有効です。
5歳から12歳頃の骨が柔らかい時期だからこそ、顎の成長を正しい方向へ誘導できます。
早期に介入することで、将来の抜歯リスクや高額な治療費を大幅に抑えることが可能です。
かどおか歯科医院では、お子様の負担が少ない最新の治療法を導入しています。

 

かどおか歯科医院の小児矯正の特徴

期待できる効果とメリット

マイオブレース治療

マウスピース型装置を使い、口呼吸や舌癖などの「悪習癖」を根本から改善します。就寝時と日中1時間の装着で済むため、学校へ着けていく必要がありません。

MFT(口腔筋機能療法)

専任のスタッフと一緒に、お口周りの筋肉を正しく使うトレーニングを行います。後戻りしにくい安定した歯並びを獲得できます。

インビザラインファースト

透明で目立たない小児用マウスピース矯正です。食事や歯磨きの際に取り外せるため、虫歯のリスクを低く抑えられます。

抜かない・削らない予防歯科

治療が終わった後も、定期的なメンテナンスで健康な状態を長く維持するサポートを徹底しています。

 

 

【まとめ】焦らず正しい判断で子どもの歯並びと笑顔を守りましょう

乳歯の後ろから永久歯が生えてくる「二重歯列」は、決して珍しい現象ではありません。
しかし、放置しても良いわけではなく、適切なタイミングでの専門的な介入が不可欠です。
素人判断で様子を見続けたり、ご自宅で無理に抜いたりすることは避けましょう。
「子どもの歯の健康を守り、将来の負担をなくしてあげたい」という親御さんの愛情を、私たちは全力でサポートします。

熊本市南区にある「かどおか歯科医院」は、小児歯科・小児矯正に力を入れているクリニックです。
保育士が在籍し、キッズスペースも完備しているため、小さなお子様連れでも安心してご来院いただけます。
子どもの健全な成長発育を、お口元からしっかりと支えることが私たちの使命です。
お子様の歯並びで少しでも不安を感じたら、一人で抱え込まずに、ぜひお気軽にご相談ください。

 

監修者

歯科医師 角岡 宏亮

経歴

東海大学農学部 卒業
福岡歯科大学 編入学
福岡歯科大学 卒業
九州歯科大学附属病院にて研修
かどおか歯科医院 入職 2015〜2020
医療法人皐月会 関歯科医院 入職 2020〜2023
かどおか歯科医院 副院長 2023〜2024
かどおか歯科医院 院長就任 2024
かどおか歯科医院 理事長就任 2025

資格・所属学会

日本小児口腔発達学会

角岡 宏亮